拝啓

 鬱陶しさに異常な暑さが加わって、この夏が思いやられる今日この頃ですが、皆様にはご清祥のことと拝察いたします。

 このたび、このホーム・ページhttp://www.geocities.jp/hirorihara (200941日より、http://www.hwm5.gyao.ne.jp/hkoriharaに変更) を開設することにしました。

 わたくしこと、昨年一月以来、橋本努氏(北海道大学)が氏のHPに開設してくださった「マックス・ヴェーバー、羽入/折原論争コーナー」に、羽入辰郎著『マックス・ヴェーバーの犯罪--「倫理」論文における資料操作の詐術と「知的誠実性」の崩壊』(2002年、ミネルヴァ書房刊)にたいする批判論文を寄稿してきました。ところが、羽入氏の応答がないので、批判の対象を、羽入氏の出身母胎で、氏の論文を審査し学位を授与した東京大学大学院人文社会系研究科倫理学専攻の指導教官/論文審査官らに移さざるをえません。そうなりますと、橋本HPの「軒を借り」つづけるわけにもいかず、かねがね各方面から勧められてはいたのですが、ささやかな自前のHPを開設することにした次第です。

 このHPでは、この論争の継続を軸に、これによって触発される学問論/出版企画/やがて再開する研究(ヴェーバーにおける社会学の生成と体系構成、『「経済と社会」の再構成--全体像』)の構想/同僚や後輩から送られてくる著書や論文抜き刷りへの応答(のうち、掲載許可をえたもの)/「即興の文化比較 Re-comparing Cultures impromptu」などを広く掲載していきたいと思います。

 開設にあたっては、清水靖久氏(九州大学)の援助を受け、今後も氏と、橋本努氏、丸山尚士氏(ジャストシステム)らの協力のもとに、なんとか運営していければ、と念願しております。

 あまり面白みもない論考/随想ですが、一老研究者が、インターネットを活用し、できるかぎり現役にとどまり、「論争文化」ともいうべきものの可能性を追求していきたいと思います。お暇の折、ご笑覧いただければ幸甚と存じます。

 まずはHP開設のご挨拶まで。

敬具

2005年6月30日

折原 浩